W邸敷地は数ヶ月前まで畑でした。
通常ですと本設計に入る前に地盤調査を行うのですが
施主様手配の造成工事が長引き、このタイミングでの地盤調査となってしまいました。
松井設計室ではエムエス地盤さんに調査を依頼しています。
エムエス地盤さんはスウェーデン式サウンディング試験の専門業者で
地盤補強会社の地盤試験チームとは比べ物にならないほど技術力は高い。
使用するのは全自動のスウェーデン式サウンディング試験機。
試験前にはビットの確認をします。
磨り減ったビットを使用すると正確な地盤判定ができませんので、とても大切です。
これは監理者(松井)の仕事。
改良業者の地盤調査チームは適正なピットを使用していない事も過去に何度かあり
調査員の技術(認識)不足も多く、利用を止めました。
敷地は揖斐川の扇状地で周囲は砂利採集が頻繁に行われている良好な場所。
隣に小さな一級河川がありますが、古地図で確認した限りは大きな変化も無い。
造成業者には、畑土を全撤去し砂利層を確認し良質砂礫土にて30cm毎に転圧のオーダーをしましたが
結果が出るまで少々不安も。
施主様のお父様が心配そうに見学されていましたが
結果は良好。
調査をしたエムエス地盤さんも造成の状況はとても良いとのコメントでした。
結果、30N/㎡を優に超え地盤補強工事は不要となりました。
造成方法の不具合によって地盤補強工事が必要となるケースは実は多いので
そこから監理する事は大切ですね。